A-2 その3
結構謎
最近ブーツの話題が多かったので、今日はA-2でも。
購入後、結構な頻度で着ていますので、大分柔らかくなってきました。
馬革は一見固そうですが、牛革よりも繊維の密度が低いので、結構早く柔らかくなります。襟の開きも落ち着いて、喉元への干渉もありません。
しかし、謎なのはアニリン。このジャケットもアニリンフィニッシュです。
科学的には、ベンゼンのHをアミノ基NH2で置換したもので、所謂合成染料なのですが、どうもネットの説明を見ると、色々混乱してるみたいです。
例えば、馬革の総称として、ホースアニリンと言われるなんて説明がありますが、英語の文献だと、そういう説明は見当たりません。私が見つけられないだけかも知れませんが。どうなんでしょう。
また、化学物質としてのアニリンは先ほども書いたように、合成染料で、水には溶けにくく、また毒性を持つのですが、あるページでは、アニリン染めは”天然植物から抽出した染色剤を使って革をなめす製法です。”なんて書かれてもいます。
ハンドアニリンフィニッシュは職人がバレンで色を刷り込んでいるなんて説明もありますね。
この辺は、ネット独特の情報伝播なのかもしれません。
ま、そういう定義は置いといて、実用的には、ラッカーのような染料の強力な皮膜は形成されず、水や油が浸透しやすい仕上げの革です。その分、地の革の表情が出やすく、経年変化が楽しめます。馬革が先にあげたように、変化しやすい革なので、相乗効果でさらに、変化しやすいように感じます。
ただ、水には弱いので、ブーツのように、雨でも気にしないということは無く、なるべく濡らさない様に着ています。更に、マスタングも軽く入れています。マスタングを入れたては、この製品独特の色むらが一度消えますが、時間が経つとこの写真のように元に戻ります。あれ、前にも書いたかな?
普段の手入れは特にはせず、買ってから2回くらいブラシをかけたくらいですね。そのうちの一回は今日。
まぁ、色々謎ではありますが、丈夫さと、繊細さを兼ね備えた革なので、様子を見つつ、手入れの仕方を試行錯誤していこうかと。
ではでは