超久しぶりのレザークラフト その5
形は完成
さて、主に週末を使って作ってきたトートですが、本日で一応の完成までもっていきます。
では、またお茶でも飲みながらゆるゆると。
このタンブラーも昨晩の猪口と同じ素材です。このお話はまた後程。
では、前回までで持ち手を縫い付けるところまで行きましたので、今日は本体の縫いです。
まずは、接着面をマスキングして、やすり掛けし、接着剤を塗ります。
凹の面もマスキングしてやすりをかけておきますが、接着剤は付けません。ちなみにこの時の接着剤は仮止めなのでGクリアです。
接着の幅はなるべく狭くします。これは後で縫うときに、必ずこの接着面より内側を縫わなければならないからです。接着面の上を縫ってしまうと、ひっくり返したとき、縫い目より外側にボンドが見えて、仕上がりが汚くなります。
接着剤を塗ったら、マスキングテープをすぐ剥がします。
時間がたってからテープを剥がすと、テープと一緒に接着面の接着剤が取れてしまうことがあります。今回も写真を撮るためにちょっと置いたので、少し取れてしまいました。まぁ、ここま仮止めなので、そんなに神経質になる必要はないのですが。
続いて穴あけです。
ここは少しコツがありまして、手前の列と向こう側の列で、表裏が逆になってます。向こう側の列はこの面を上にして穴を開け、手前の列はひっくり返して裏側から打ってます。
これは、後で縫いやすくするための方法です。
私の場合は、銀面を右に向けて、向こうから手前に縫っていくのですが、その時、縫い目の列の上方に空間が空いていないと、非常に縫いにくいのです。かつ、今回は口側から縫い始めて、底側で終わりたかったので、縫い始めの場所を変える訳にもいきません。
こういう時、このように穴を開ける方向を変えると、両列とも、同じ方式で縫えるわけです。
もちろんこの方法は、縫い目が直接見えない裏側だからできる訳で、表面なら、面倒でも方向をそろえるのですが。
ってな感じで穴を開けたら縫いです。
縫い始めと縫い終わりの箇所にはポンチで少し溝を付けて、糸がずれないようにします。
続いて、凹になってる底の面を縫うのですが、ここは、結構時間との勝負というか、手を外すと縫い穴が分からなくなったり面倒なので、途中の写真はありません。
手順としましては、先にやすりで削った箇所に、ヘラを使ってボンドを塗り、凹面を開くようにして接着します。この時、まず中心を合わせると楽かもしれませんが、これは状況によります。
で、この接着は仮止めとはいえ、ボヤボヤしているとすぐずれてきますので、圧着したらすぐに穴を打ちます。この時も、位置を合わせたつもりでも、打つ直前にずれていることもありますので、菱目打ちを当てた後、もう一度革の重なりを確認するくらい慎重に行います。
打った後も、ずれてきますので、穴が揃っているうちにさっさと縫います。
なので、この作業をする際には、先に糸を針に通して、すぐ縫える準備をしておきます。
なお、この作業は片方づつ行います。
縫い終わるとこうなります。
真ん中の部分はクロスで縫って、強度を上げておきます。
ということで、これで縫いは全て終わりです。
こうなります。
こうみると、トコ面を外側にしてみるのも、味があっていいかもなんて思います。
ま、今回は普通に銀面を表にしますので、えいやっとひっくり返します。
これで、形は完成です。
角の部分は磨き棒なんかを使ってしっかりひっくり返しましょう。
しかし、こう見てみると、ちょっと持ち手の幅は広かったかな。25mmくらいの方がバランスが良かったかも。間隔も140mmよりもう少し狭くてもよかったかもしれません。
この辺は完成してみなければわからないところでもありますので、次回の課題です。
サイズ感はこんなもんです。
同じ馬革のA-2にかけてみました。やはり少し小さめですね。
ただ、革も同じ馬革で、赤リブの色とも合っていて、A-2との相性は抜群です。
人に頼まれた作り物なので、私が使うのではないのですがね。
ま、発注より小さくなってしまったので、いらないと言われたら自分で使おう。
ってな感じで、結局3週間で賞味4日間、実質の作業時間は24時間ってところでしょうか。
別にスピードは気にしていないのですが、途中で置いておくとやる気を失うので、始めたら終わるまで、なるべく間を開けずにやってしまう方がいいでしょう。
今回も、細かく色々失敗していますが、その辺りは、後記で書こうかと。
てことで、今はマスタングを塗って仕上げ待ちです。
ではでは