コバの処理と接着剤と
なんかつながったので。
先日のカバン作成では、コバの接着処理に失敗した話を書いて、昨晩はブーツの羽根のコバの話を書いて、妙にコバつながりができたので、コバと接着剤の検証でも。
今回検証したのは以下の3種類です。
① トコをやすりで荒らさず、白ボンドを付けて、少しおいてから付けたもの。
②やすりで荒らして、白ボンドを塗ったら、すぐに付けたもの。
③やすりで荒らして、Gクリアで付けたもの。
カバンで失敗したパターンは①、本来の使い方は②、検証するまでも無くダメだろうと予想できるのは③です。
全て、くっ付けてから、しばらく鉄板の間に挟んで乾くまで放置し、カッターでコバ面を薄く切り落としたものです。革は以前オイル比較で使った、4mmのヌメです。
さて、ここから結果です。
ますは①。
革の間に薄いボンドの層が見えてしまってます。今回の鞄の持ち手もこんな感じでした。
続いて②の場合。
張り付けた跡は分かりますが、上下の革がほとんど一体化しています。これが理想です。
最後に③。
これも、ボンドの層が見えてしまってます。しかも、完全に均一な厚さで塗れなかったので、ボンドの層も汚いですね。
この状態で、トコノールを塗って、軽く磨いてみます。
①
ボンドの層が更に目立ってますね。
②
くっ付けた跡は、風合いの違いで分かりますが、ボンドの層はほとんど見えません。
③
これはもう、いうまでもない結果ですね。
今回の検証では、②が圧勝です。要因としては、接着前に革の上に固まったボンドの層ができるかどうかです。逆に言いますと、ボンド層を作らないためには、なるべく接着面を荒らし、接着剤が革に浸透するよう、乾く前にくっ付けてしまうことが大事です。
実は、今回もうひとパターン検証しようとして忘れたのですが、おそらく白ボンドを少し水で薄めて、接着面に塗るのが一番綺麗に仕上がるのではないかと思います。
ただ、薄い革の場合は銀面まで響かないように注意する必要がありますが。
もしくは、見えない部分。例えば、折り返した革の真ん中あたりにはゴム系のボンドを使い、乾いたところでコバ付近に薄めた白ボンドを塗って、一気にくっ付けるのがいいかも。
レザークラフトではコバの綺麗さが一つの見せ場でもありますので、この辺はもっと良い方法がないか、これからも模索です。
てことで。
ではでは