レザークラフト 製作その3
組み立て、そして完成編
では、出来上がった部品を組み立てていきます。
まずは接着の準備として、接着面をヤスリで荒らします。
使うボンドはゴム系のG17クリアです。コバが見えるような接着面では、ボンドの層が見えてしますので、白ボンドを使いますが、今回は仮止め用なのでこれです。
これに限らず、ゴム系のボンドは必ず使用法を守ります。両面に塗って、5分から10分ほど待って、手に付かなくなってから圧着します。べたべたしてるうちにつけたり、片面だけでは、全くつきません。逆に圧着する前はシールの様に位置の微調整も可能です。
私の場合はこの待ち時間で、針に糸を通しておきます。今回はロウ付け済みのビニモで楽なんですが、麻糸だと、結構手間ですからね。更に複数個所縫うときは、その分も針通しした糸を用意しておきます。それだけが理由って訳じゃないですが、その分針の本数が結構多いですね。
で、くっつけて、縫い穴を開けて、同じように縫います。
今回のように接着面に力がかかる(革のよじれ)場合は、接着後じわじわとずれてきますので、仮止めしたら、さっさと穴を開けて縫ってしまいます。
ここまでくると、何を作ってるかわかりますね。
続いてマスキングテープで接着面を出し、同じように荒らして、接着剤を塗ります。
接着剤を塗ったら、すぐにテープをはがしましょう。そうしないと、接着剤ごとはがれることがあります。
ちなみに、このテープは3Mの製品ですが、以前100均のを使ったときはノリが残ってしまいました。この辺はケチらないほうがいいでしょう。
で、同じように圧着しますが、左右片方ずつ行うので、反対のボンドが銀面についてしまうかもしれません。今回は革が硬いので上手く持ちあがってくれてるので、必要ないのですが、危険な場合はこのようにビニールなどをかぶせておきます。
先ほどもご説明したとおり、ゴムボンドはきちんと使えば変なところにくっついたりしないのですが、念を入れる時はこうします。上から圧着しない限り、ビニールはくっつきません。
で、両側くっつけて、縫います。糸の始点と終点はポンチで半円形のくぼみを作り、糸がずれないようにします。
更に、下の凹部分を折り曲げて縫い付けます。この時、ボンドは中心の部分くらいにつけて、穴あけが出来る程度でOKです。
そうすると、こんな感じで袋状になります。特に、中心部分はクロスで縫って、頑丈にしています。
で、えいやっとひっくり返すと。
ミニトートバッグの完成です。
この革は結構腰があるので、ひっくり返すのは大変ですが、以前4ミリ革をひっくり返した時に比べれば楽勝。銀面に爪を立てないでひっくり返します。
さて、とりあえずは完成ですが、幾つか失敗もありました。大抵は、各工程の終わり付近で、気が緩んで発生します。今回は隠せる部分だったので、ぱっと見は分かりませんが、今後の反省点です。
で、後は仕上げをどうするかですか、Bee outdoorsかマスタングかなと迷い、はぎれで試してみることにしました。明日拭き上げて、どっちかをきめます。
更に、使った金属工具を椿油でメンテして作業終了です。
長々と書いてきましたが、製作時間5時間って所でしょうか。普段はこういう小さい物には、こんなにステッチとか入れないのですが、今回は練習ということで、色々やってみました。勘も少し戻ったかな。
さて、こんな風にえらそうにご紹介してきましたが、私が始めたのは8月くらいなので、まだ三ヶ月程度の初心者です。
もっとこうすればいいとか、このやり方は駄目とか、ご意見を伺えるとうれしいです。
ではでは