RYEMASHの日記

がんがん使って、しっかりお手入れ

レザークラフト 製作その4

仕上げ編とちょっと保護剤のお話

後記を書いた後にその4ってのも変ですが、昨日残しておいた仕上げです。

はぎれにBeeとマスタングを塗って一日置いて拭き上げたのがこれです。

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見た目はBeeの方がちょっとだけマットな感じ。防水性は変わらずですね。

元々の革でも芯通しで色が入っているので、それなりに撥水しています。(各名前の横の水滴は何も塗ってない部分です)

ま、今回のものは、風雨にさらされるようなものでもないので、どっちでも良いのですが、オイルがそんなに必要でも無いので、Beeにしました。香りもいいし。

ここで、ちょっと、油脂(オイル)とロウ(ワックス)の違いについてです。

両方、エステルなんですが、そういう話は置いといて、実用的にざっくり言うと、オイルは常温で液体か、かなり柔らかく、革に浸透しやすく、革を内部から保護します。また、ワックスに比較すると、蒸発しやすい性質を持ちます。

逆にワックスは常温で固体、革内部には浸透し難く、表面に留まって銀面を保護します。表面に留まるので、蒸発ではなく、摩擦等で落ちていきます。

これも、話を簡単にしてますので、厳密には違うし、例外はありますよ。でも実用上はこんな理解でよいかと。

また、蜜蝋やワセリンはそれ自体に、様々な物質を含んでいるので、それだけで両方の性質を持ってたりします。蜜蝋はロウより、ワセリンは油脂よりですが。

他の、様々な製品も、油脂として椿油や菜種油、ミンクオイルや馬油を、ロウとして蜜蝋やカルナバロウを、その他各メーカ毎にさまざまな物質を混ぜ合わせて内部保護と表面保護を行ってるわけです。

こういう性質を考慮して、例えば、以前ご紹介したRed wingの9875では既に革内に油脂分が多く、ただ表面が少し乾いていたので、ロウ主体のBee outdoorsを使い、9870は革自体の油脂分は少なかったので、油脂分主体のマスタングを使ったわけです。マスタングもロウが入ってますが、これは製品として粘度を出すためだそうです。

なので、今後9875も革自体が乾いてきたら、マスタングを入れた上で、Beeを塗る予定です。9875は表面をロウでカバーしてるとはいえ、裏面からも蒸発しますから。

ということで、なんか、以前に理屈っぽいことを書いたお陰で、この説明も嘘っぽく見える。。。自業自得か。

ではでは