RYEMASHの日記

がんがん使って、しっかりお手入れ

黒鉄の城

艶めかしい

私の実家は小さな鉄工所。もちろんCNCマシニングセンタなんてものは無く、半世紀以上前と思われる工作機械が現役稼働しています。

先日実家に帰った際に、改めて工場を見て回ったのですが、今見ると長年オイルにまみれた機械は艶めかしくもあったのです。

まずはボール盤

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これ、私の記憶のある頃からあり、かつその時点で中古だったので、本当に半世紀以上前の製品のはず。

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このボール盤兄弟の手前にある方です。

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別付けモータのベルトドライブ方式。

跡を継いでいる兄に聞いてみると、一度新しいものに変えたのだか、フィーリングが合わず、元に戻したのこと。

子供のころ、手伝いでこれを使って何十枚もの鉄材に穴を開けたモノです。

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こちらは少し小さいボール盤

チャックの綺麗さから現役なんだなということが良くわかります。

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工場のメインとなる旋盤のチャック。やはり良い輝きです。まさにいぶし銀。

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まさに工作機械という佇まいがあります。

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この操作系ですら自動旋盤と呼んでました。

これが入る前は、先ほどのボール盤と一緒で、ベルトドライブの外付けモータからの回転を経験で送りや、回転速度に変換していたのです。

でも、今見ると、このレバー達はカッコいいですね。こういう作りだからこそ、長年経っても1/100mm精度での工作というか、作業者のレスポンスに応えられるのでしょう。

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なので、ハンドルなんかはもちろんピッカピカです。

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こちらは私が家を出てから入ったフライス盤。昔はこの場所にシャーリングがあったような気がします。

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同じことを書いてしまいますが、オイルにまみれた工作機械は綺麗だなと思ってしまいます。

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操作系も渋い光を放っています。

さて、こんな風に見てきますと、私の”無いモノなら作ってしまえ”とか、”既製品でも何か手を入れないと気が済まない”という気風はココで醸成されたんだろうなと、改めて気づかされました。

ブーツにしてもイヤホンにしても、使い込んで、気に入らない所はカスタマイズしてなんてのは、こういうところで育てられた行動規範なんでしょう。

てことで、自分語りで締めたところで。

あ、こういう被写体はRAW現像の練習にもなりますねってところで。

ではでは