コルク問題
自然ってなに?
久し振りの屁理屈っぽく。
先日飲んだワイン、アルザスのHugelですが、このワイナリーのHPがとても充実しているのです。
ワイナリーの説明や、醸造法、特徴なんかも日本語で書いてあり、なるほどなと暫く見回っていました。
その中で、オッと思った話題がコルクです。
以前、科博のワイン展を見に行った時にも、コルクの木がドンドンなくなり、自然破壊にもなっているという説明を見たのですが、もう一つ、コルク自身がワインの質を落とすという話もあるようです。
あるようです、って人ごとの様に書いてますが、実際、これはコルク由来でダメになっただろうというワインに出会ったこともあるので、実感できる話です。ブショネと言われるものです。
天然のコルクに付いているバクテリアがワインの成分と反応して、腐敗した香りを出してしまうのです。
んで、Hugelではその対応として、成型コルクを使うようになったそうなのです。
それが、このコルクの右下に書いてあるDIAMというもの。
DIAMの説明はHugelのHPを見て頂ければ詳しい説明があるのですが、スクリューキャップや、プラコルクを比べたうえでこれにしたそうです。やはり長期熟成での不安があるようですね。
ソムリエナイフで抜くときの感触も、所謂自然コルクと変わらない感触で違和感はありません。
どれくらい使われてるのかなと、家に残っていたコルクを見てみると、アルザスやジュラといった、寒い地方のワインには結構使われているようです。
と、ここまでは、なるほどねぇというお話なんですが、このブショネというのは、全世界のワインの数パーセントに発生しているらしいのですね。
でも、これって、嫌な香りを発生させた割合であって、もしかすると、コルク付着のバクテリアで、そのワイン特有の味なり香りが醸し出されるってことは無いのかなと。腐敗と発酵のように。
もっとストレートに言うと、ビオだの自然派だのというのなら、コルク由来の香りも受け入れろよと。それが嫌な臭いであろうと。
なんか、自然と言いつつ、結局好みのモノしか受け入れないって姿勢が嫌いなんです。いやそうではないという反論もあるでしょうが。
なので、このワイナリーの姿勢は大好きです。
あれ?妙にトゲトゲした話題になってしまいました。
たぶん、昔に無農薬野菜を売りにした居酒屋に行って、ろくにあく抜きもしない野菜を食わされて、マズイって言ったら、これが自然な味なんだから、お前の舌が悪いんだと言われてブチ切れた記憶を引きずっているのでしょう。
てことで、この辺りで止めないと。
ではでは