酒器をマクる。
そんな動詞は無い
先の新政記事にもちょっと写ってましたが、酒器もお初モノです。
まずはこちら。
硝子の徳利です。口にかけてのグラデーションが綺麗な一品。
片口は着々と増えているのですが、そういえばそもそも酒器を愉しむ切っ掛けになった徳利は無いな、なんて考えていたところ、たまたま見つけた一品です。
モノは能登島ガラス工房さんの耐熱燿変ガラスシリーズ。窯変では無く燿変なんですね。
工房の方がいらっしゃったので話を聞いてみると、酸化、還元反応で色を出しているとのこと。まさに焼き物のよう。
普段使いの器ですが、型では無く、全て宙吹きで作っているそう。確かに形も一つ一つ微妙に違っていました。
お次はこちら。
吟醸グラスと紹介されていましたが、足つきのゴブレットです。
こちらも能登島ガラス工房さんの品なのですが、作家さんの銘がありまして、菊池正博さん作です。
先ほどの徳利と違い、ソーダガラス製で耐熱ではありません。でも熱燗程度の温度では全く問題無し。
この少し大きめのゴブレットは汎用性が高く、それこそ日本酒からワイン、ウイスキーやリキュールまで何でも使えます。
口が少し窄まってますので、香りの立つ酒には特に合いそう。
さて、ここからはマクります。
徳利の口元。なんかダム穴をほうふつとさせます。
ただでさえガラスはピンが難しいのですが、マクロになると更に分からない。
ゴブレットはPCの青色LEDを透過していたので、その表情を。
ま、何を撮っているかよくわかりませんが、なんか愉しいので良いのです。
てことで
ではでは
銀色に輝く
中二病
酷いタイトルですが、悪口ではありません。と言いますか、日本酒好きの方ならばこのタイトルで何の酒か分かるかも。
こちらです。
銀色フォイルに包まれた一本。新政、No.6 R-Type Essenceです。
このネーミングセンスよ。
中身はこちら。ワインっぽいボトル。
日本酒にはあまり使いたくない表現なんですが、味もまさに白ワインとしか言いようがありません。少しガスがあるので、爽やかさも増してます。
ですが香りには微かな米感が残っているので脳が混乱します。
水滴で読み難くなってますが、更に廻-Kai-なんて表記もあり、まさに中二病真っ盛り。
シリアルまで付いていて、こちらは174/516です。
しかし、ちょいとふざけた紹介になっている様に思われるかも知れませんが、この酒は本当に凄いのです。米と酵母でこんな味が出せるのかの限界に挑戦していて、頭が下がります。
しかも、このR-TypeはRegularのRで定番酒です。この上に、SuperiorのS-Type、eXcellentのX-Typeが有るわけで、底知れません。
あぁ、良い白身の刺身が食いたくなります。
てことで
ではでは
マクロ撮影おまけ
偶然と些末
おまけということで、まずは偶然の一枚。
かなりチンチンの燗酒を入れたので、湯気なんかも写せないかなと試したものの一枚。
ですが、なんせピン幅が狭いので器に合わせると湯気は完全にボケて消えます。とはいえ湯気にピンを合わせるってのも無茶な相談。そんな中、偶然酒器の縁の距離と湯気の距離が合ったのでしょう。
S字の様な小さな湯気が写りました。本当は周りにも湯気が立っているのですがそちらはボケて消えています。
こういうのを偶然に頼らずに撮ってみたいものです。
続いて些末事。
レンズキャップです。
比較的口径の小さいレンズの場合、左側の様な外周を押して外すタイプのレンズキャップが付いてきます。
レンズフードを付けなければこれでも良いのですが、フードを付けてしまうと、指が外周に入りません。なので、いつも結局右のような中つまみ方式のキャップに交換してしまいます。
コスト的な問題が大きいのでしょうが、使い勝手を考えると、中つまみタイプを標準で付けてくれると嬉しいのですが。。。
てことで、本当に些末事でした。
ではでは
マクロ撮影 その2
三脚と深度合成編
さて、今度はキッチリ撮って、マクロのピン幅の様子を見ていきます。
三脚とリモートレリーズを使って、F2.8の開放です。被写体はピン幅が見やすいので、前回と同じ丸い注器。
ブレてない分、更にピンの幅が狭くなっているように見えますし、縞の中に色収差っぽいのも見えます。
ここで、E-M1 MK2の深度合成という機能を使ってみます。それがこちら。
ピンの縞が少し太くなってます。それだけ合焦範囲が広がったということです。
この機能は、フォーカスブラケットで8枚の画を少しずつピンをずらして撮り、それをカメラ内で合成するというモノ。撮影中にぶれると合成に失敗しますので、三脚は必須です。
また、同じ画角で撮っていますが、合成後は画角が狭くなるようです。
ただ、F2.8だとやはり縞の境界線がはっきりし過ぎているので、如何に深度合成でも違和感があります。
ならば絞って単射でF9.0です。
かなり自然な感じになりました。が、やはり微妙に赤と青に分かれていますね。
この絞りで同じく深度合成を使いますと。
うん、変に目立ったところは無くなったようです。
と、マクロで使う分には中々便利な深度合成なんですが、三脚必須、画角が変わる、更に一番の問題はRAW撮影ができないってところでしょうか。合成された画はJPEGで生成されますので、後から調整する幅が狭まります。
ただ、深度合成を使うような場面では大急ぎで何枚も撮るというよりも、落ち着いて一枚を狙うという状況だと思いますので、カメラ内現像でも現像パラメータを変えて気に入った画を作ることができるはず。
気に入った被写体を取る際の最終兵器にはなりそうです。
最後に、マクロレンズとはいえ、60mm、換算120mmの普通の中望遠レンズですので、普通にスナップ用途にも使えます。
いつもの塔ですが、一瞬で合焦。ストレスなく撮れます。
そう考えると、異様に寄れるスナップレンズとして使い勝手は良いかも。軽いし。
てことで、しばらくはこのレンズで遊ぶ日々が続きそうです。
ではでは
マクロ撮影 その1
手持ち編
結論から言うと、手持ちで最短撮影距離を狙うならMFでフォーカスを最短にロックして、カメラを動かした方が撮りやすい。
と、結論から入りましたが、なめてました。
NOKTON F0.95開放の剃刀の様なピン合わせも手持ちでできていたので、マクロも出来るだろう、更にE-M1の強力な手振れ補正もあるしと思っていたのですが、甘かったですね。
崖のようですが、昨日使ったぐい呑みです。やはりマクロは別世界が見えます。
撮影難度も別世界で、とにかくAFが迷う迷う。フォーカスリミッターで0.19m-0.4mに設定しても、一度ピンが外れるとグイングインフォーカスが動いて、結局合わないというのを何度も繰り返しました。
更にこの距離になると、手振れがブレでは無く構図移動レベルで動くので、本体の手振れ補正も殆ど意味がない気がします。
こちらも崖ですね。
ブログにアップする際にはリサイズされてますのでそんなに目立ちませんが、元ファイルで等倍で見るとピンが甘くなってます。
甘くてもいいじゃんというのなら、トリミングで切り出しても同じなので、折角マクロを使うならキッチリ撮りたいところ。三脚とリモートレリーズは必須です。
こちらは注器の肌。ピンの範囲がいかに狭いか分かります。F2.8開放では縞模様のようです。
口元。
いくら難しくても、マクロの世界はそれを越える魅力があります。
外に出て花。被写体が微妙に動く分更に難易度が増します。
こちらは先端から1mmくらい後ろにピンが来ています。拡大すると花粉の一個一個もはっきりと見えます。
粘って何枚も撮って一番マシなのがコレ。細いヒゲの様な位置にピンが来ているようです。
しかし、いくら軽量なマイクロフォーサーズとはいえ、ずっと下を向いて、ファインダーの中でグイングイン動く像を見ていると、腕も頭もクラクラしてきます。
ならば、MFでフォーカス固定して、せめてAFが迷っている時間を無くした方が良いなという結論になりました。手振れは訓練。ただこの方法だと、被写体に寄り過ぎてぶつかる可能性があるので注意が必要。
そこまでするなら、先ほども書いた様に三脚使えよという話なのですが、いつでも持ち歩いている訳では無いし、やはり手持ちも練習したいのです。
てことで、新たな挑戦が必要なマクロ撮影でした。続いて、三脚使用と、E-M1の新たな機能を使ってみます。
ではでは
マクロレンズ購入
久し振りの沼
一年半ほど前に手に入れた12-100 F4.0 proのあまりの汎用性の高さに、しばらく新たなレンズ購入の動機が無かったのですが、普段の酒写真でももう少し寄りたいな、などと思い始め、マクロレンズの購入に至りました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macroです。
中古でもアホみたいな値崩れはしていないようですので、新品で購入。一度手に入れたら手放す人はあまりいないのでしょう。
製品のレビューは既に沢山の方がされているので省略しますが、マクロレンズなので被写体に寄り過ぎて前玉にぶつかることもあるだろうと、フィルターを装着。
M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroとも迷ったのですが、防塵防滴ということでこちらを購入です。
専用フードを付けた形。鏡筒が長めでホールドしやすいのもこちらを選んだ理由の一つ。
フードはスライド式です。
しかし、レビューを見るとこのフードの評判がすこぶる悪い。正確に言うとフードが悪いんじゃなく、何故別売りなのかと、高すぎるって点。今はほぼ半額まで値が下がってますが、この造りで定価6000円近くするのは流石にどうだろう。
おいといて、これでマクロを撮りまくるぜと思ったのですが、甘かった。
てことで、撮影のお話しはこの次で。
ではでは
いくらなんでも寒すぎる
ならば熱燗
実家付近では最近雪が降ったらしいので、甘えんなって話なのですが寒すぎます。
今日もちょっと買い物に出かけたのですが、道行く人々を見ても半そでからコート、ダウンベストを着てる方すらいました。私は半そででしたので失敗です。
そんな冷え切った体を温めるのはこちら。
石川、小堀酒造店の萬歳楽、劔です。
サブタイの通り、燗で始めて見ました。燗酒の印象は酸味、マスカット。重さは感じず、スルスルと呑めます。
常温からちょっと冷目で飲むと甘さを感じる淡麗。やはり重さは感じません。
重くないと言っても、薄い訳では無く、しっかりとした味があります。
ちなみにこの酒は白山菊酒というブランド名で白山市の蔵が認証を行っているようです。土地の酒を守るための一つの取り組みなのでしょう。
最近、酒造りも含めた伝統工芸系では、土地のブランドを大事にして相互に生き残ることを模索しているところが多いですね。
てことで、個々の個性を保ちつつ、産業を潰さない方策としては良い方法かと。と偉そうに語ったところで。
ではでは