レザークラフト 作り方1
ウォーターフォーミング
初めて記事にコメントを頂きました。ありがとうございます。
工具の話が少しありましたので、私の工具と作り方について一つ。お題はいきなりウォーターフォーミングです。
これは、革の水に濡れると伸び縮みする特性を利用して、形を作るものです。
まずは、完成品。
以前にカバンのところでもご紹介した文庫本入れです。
この上の部分をフォーミングで作ってます。なんかチョコレートっぽいですね。
では、道具と過程をご紹介。まず道具です。
青黒っぽいのがオス型で、EVAフォーム。その周りにあるのが、メス型というか、押さえ型のMDF版2.5mmくらい。そして、全体を押さえる板とバイスです。
これをこんな風に使います。
革はぬるま湯で1時間ほど漬けて中まで水を浸透させます。で、EVAフォームにかぶせ、MDFで周りを押さえて、板とバイスで挟み込みます。
このまま、一晩ほどおいて乾燥させると、上の写真のように、型が付くわけです。
使う素材は、皆さん様々なものをお使いだと思いますが、私の場合、オス型にEVAを使うのは、カッターで簡単に型が作れることと、ブロック状のものを幾つか用意すると、再利用で組み合わせて色々な形が作れること、更に、角が適度につぶれるので緩やかな曲線を作れるからです。
また、MDFもカッターで加工できるので、便利です。
ただ、このMDFの切り抜きですが、ちょっとコツがあります。
最初は、ドリルで穴を開けて、糸ノコで切り抜いていたのですが、結構大変だし、切りくずで部屋が汚れるので、今はカッターを使っています。
この時、何回もまっすぐ刃を入れていると、摩擦でどんどん刃が入らなくなります。なのでまず、右に傾けて刃を入れます。
次に左に傾けて刃を入れます。
そうすると、当然こんな感じで削れます。
要は、三角刃で削る感じですね。
これを少しずつ広げていくと、
こんな風に下まで貫通します。
後はこれを各辺で行って、カッターで削り跡を綺麗に整えると完成です。
今回の例では線の上が中心になるようにしてますが、実際は、少し内側を削ります。で、整える時に調整をする感じですね。
この方法ですと、力もほとんど要りませんし、カッターの刃が折れることもほとんどありません。
ただし、この作業のときは所謂普通のカッターを使ったほうが安全です。
上の黄色いほうですね。
下の黒刃は、切れ味は良いのですが、刃先が折れ易いので、この作業には向かないと思います。私の場合、型を整える時は下の黒刃カッターを使います。
以上ですが、ウォーターフォーミングは、型を外してみると、意外な皺が入っていたり、それがまた味になったりと、偶然の面白さがあって、好きな手法です。
それでは、また色々とご紹介していきます。
今度は普通に切ったり、縫ったりかな。
ではでは