革手入れの一日 その1
9875オイルアップ
先日からオイルアップはどうしようかねぇなんて逡巡していた、ブーツたちなんですが、まぁ、やったところで悪さはしないしという、至極単純な理由で実行にうつしました。
まずは9875です。
こちらはステインリムーバで古いワックスを落とした状態です。もう定型作業なので、手順自体に迷いはないのですが、こう見るとリムーバをかけた状態でもそれなりに艶が残っています。
以前、9875の革の元気さは豚ブラシに変えたからでは無いだろうなんて書きましたが、もしかすると、硬めの豚ブラシを使うことで革の平滑性が増して、艶を保っているのかもしれません。
使うオイルはこれもおなじみ、Tapirのレーダーバルサム。もうかなりカチカチになってますので、塗布するのは多少苦労します。
コツはペネトレイトブラシを使って、コバやその他の縫い目をシールするように塗るというか、オイルを置いていきます。
革全体にオイルを置く必要はありません。縫い目に沿っておいたオイルを掌の温度で溶かしながら全体に塗り広げていく感じです。
レーダーバルサムの場合は、塗布後長く置く必要はありませんので、直ぐに豚ブラシで、余計なワックスを落とします。
今回は、豚ブラシの後に、更に馬ブラシをかけてみました。
完成はこちら。
しっとりした良い感じに仕上がりました。
しかし、まだまだ元気そうに見えましたが、実際にオイルを塗る際に掌で触ってみると、やはりしなやかさが多少失われていたようです。
普段のブラッシングでは革に直接触らないので、目視での確認になるのですが、やはり革は触ってみないと分らない所があります。
つま先の風景。リムーバでも落ちない色味が積み重なっています。これが味ってモノでしょう。敢えてゴシゴシ磨いて綺麗にはし過ぎないようにしています。
ラストは俯瞰で一枚。
平面的に写りがちな構図なのですが、縫い目やコバが良い感じで主張していて、立体感のある仕上がりになってます。
さて、そろそろ6inchは登場機会も少なくなる時期ですが、このまま次期まで行くか、ソールを交換するかはこれからゆっくり考えましょう。
てことで
ではでは