フライトジャケット丸洗い
前編
今回は革のフライトジャケットを丸洗いしてみます。
モノはこちら。
30年近く着ているG-1です。
A-2を購入してからは、殆ど出番が無かったのですが、折角の一品なので眠らせておくのも勿体ない。
と、タンスから取り出してみたのですが、ぱっと見は綺麗。カビも無いし、変な臭いもしない。ですが、このジャケットはまだ革の手入れの知識がない頃に着ていたので、ミンクオイルやラナパーなんかを塗りっ放しで、ブラッシングもせずに着ていたのです。
今考えると、よくそんなベタベタしたの着れたなと思いますが、数回着ると勝手にワックスが落ちて、それなりに着れたのです。
そんな着方をしていたので、なんかこう艶の感じが不自然だし、30年間のホコリや汚れも貯め込んでいるだろうし。ならばということで丸洗いなのです。
前置きが長くなりましたが、使うのはこちら。
LEXOLのLeather deep cleanerです。道具は柔らかいスポンジ。
表面の汚れだけなら、ブーツで使っているステインリムーバでも良いのですが、今回はガッツリ行きます。
まずは、風呂にジャケットを置いて、ヒタヒタになる位シャワーで水をかけます。
正直何か悪いことをしているようで緊張します。革もそうですし、襟のファーもどうなるか心配。ちなみにお湯を使うとさすがに油分が抜けすぎるだろうということで水です。
ここからスポンジにクリーナを取って泡立て、軽く表面を拭きながら押し洗いします。
ここまでくると罪悪感は吹っ切れて楽しくなってきます。
スポンジに取る量はポンプ式のシャンプーより少し少ないくらいでしょうか。様子を見つつ泡が減ってきたら少しづつ足していく感じ。
気を付けるのは、水に濡れると革の銀面は弱くなりますので、揉み洗いや絞ったりはしないこと、爪を立てたりしないこと、柔らかいスポンジを使うくらいでしょうか。
このクリーナは変な臭いもせず、優しく汚れが落ちる感じです。水も少し茶色くなってますが、思ったよりは色落ちも無さそう。
とはいえ、あまり長く水に漬けておいても良いことは無いので、手早く洗ったら、水を抜き、軽く押しながらシャワーで全体を流します。
気休めにファー部分には普段使っている頭髪用のコンディショナーを付けてみました。効果は分かりません。
続いて脱水です。この時点で水を吸い込んで10kgはあるんじゃないかってくらい重くなってますので、洗濯機に固まったまま入れると、脱水の偏りセンサが働いて止まってしまいます。こう、洗濯槽の内周に上手く沿うように入れて、1分ほど脱水します。
洗濯機から取り出し、表面に残っている水分を拭き、一度着て破損部分が無いか確認します。
大丈夫なようでしたので、ハンガーにかけて陰干しします。
洗う前に比べてシュッとしているように見えるのは、重さのせいでシワが伸びているからでしょう。
心配したファーの部分も抜けたりダマになったりしてないので一安心。
さて、後は3日間くらいで乾くでしょうが、明日8割くらい乾いたところでオイルを入れようかと考えています。何を使うかはまだ悩み中。
ちなみに汚れの落ちですが、例として洗濯前に付いていたこの汚れというかポスカ。
確か近所の子供と遊んでいる時に付けられたものですが、これが洗濯後は。
ほとんど落ちていました。もっとゴシゴシすれば、全部落ちたかも知れませんが、革へのダメージを考えると、やり過ぎは禁物。ですが、こんな汚れも落ちてるくらいですので、全体的にも綺麗になってるはず。
てことで、やってみると意外に簡単で楽しい革の丸洗いでした。この後オイルを塗って後半に続きます。
ではでは