ブラッシング考
ひとそれぞれでしょうが
休日は前夜呑みすぎてもまったりできるのでいいですな。
ってことで、まったりとブーツの手入れの話でも。
普段からブーツのエイジング状況等を上げてますが、上手くエイジングさせるためには、手入れが大事、特にブラッシングが大事だと考えております。
特にクローンダイクの9870はブラッシングで表情が大きく変わる革です。
ちょっと前に400Kmであげましたが、今の9870はメタリックな質感になってます。
こんな感じで。
9870はマスタングという馬油を使ってますので、基本的に表面に艶を出す効果はほとんどありません。ここは9875で使っているtapirと違うところです。
で、この9870ですが、どうも200Kmくらいから急激にメタリック感が出てきたようです。もちろん単純に回数を重ねたことにもよるのですが、思い返すと要因が二つあるような。
一つ目は磨き方の変化。
これまでは、丁寧に時間をかけてブラッシングしていたのですが、この時期から、丁寧ではあるものの、スピードを上げて磨くようになりました。具体的には、ブラシの持ち方を順手から逆手に変えて、高速に手を動かす感じ。具体的では無いですね。なんというか、摩擦熱を大きく出すようなイメージ。
こうすると、磨いた傍から艶が出てくるのが分かります。
ダイナミックブラッシング!!
写真は9875ですが、9870も同じで、とにかく高速に動かします。
でも、ブラシを強く押し付けることはしません。毛先が革に触れる程度でシャシャシャとリズミカルに磨きます。
普段使ってるブラシはコロニルの馬毛ブラシで、このブラシは土台の木に握り易い溝が彫ってあるので、高速に動かしても、ブラシが吹っ飛んでく心配は余りありません。お勧め。
高速の方が艶が出る原因は幾つか推定できるのですが、単純にブラシが当たる回数が増えるのと、瞬間的な摩擦熱による表面の平滑化ですかね。特にTapirでは、高速ブラッシングをするとオレンジの香りが甦ってきますので、お、熱が発生してるのかなと感じます。
二つ目は馬毛と豚毛の使い分け。
これも以前に上げた写真ですが、9870を豚毛で磨くとマットな質感になります。
奥が馬、手前が豚で磨いたもの。質感の違いが分かります。
で、以前はずっと馬毛のみで磨いていたのですが、月一くらいで豚を使って一度マットな状態にして、その後馬で磨くと更に艶が出るようなのです。
これは何ででしょうね?木工なんかで、サンドペーパの番手の荒いものから順番に細かいものにしていくと上手く艶が出るようなモノなのでしょうか。
平滑化という意味では、馬毛では取りきれない細かい傷なんかを、固い豚毛で敢えて荒らして、その後柔らかい馬毛で磨くことにより傷も消えているのかも。
関係ないですが、9870の場合、上記に様にブラッシングで簡単にマットにできるので、時々雰囲気を変えて履いています。
と、こんな感じで日々ブラッシングをしている訳ですが、なれると一足3分くらいでできますので、面倒くさがらずに続けることが一番のコツかも。
ワークブーツでなければ、ポリッシングクロスでフィニッシュしたりとするのでしょうが、ワークブーツでそこまでやるのもねぇと、敢えてブラシでの仕上げにこだわっています。
皆様はどのようにブラッシングしてるのかも非常に興味があります。
ではでは