Red wing 9875 オイルアップ
悩みもあり
何はともあれオイルアップのBefore/Afterから。
Before
After
写真ではほとんど分からないのですが、質感が全く変わっています。原因はこちら。
レーダーバルサムを新しいモノに変えました。
左側が4年以上前に購入したもの。まだ残ってますがカッチカチです。手の温度でもほとんど溶けません。
要はオイル成分は殆ど抜けて、ワックスのみになっているのです。
前回、半年前にオイルアップした際には何とか溶かして使ったのですが、革表面にワックス成分は乗るモノの、オイルを浸透させることは殆どできなかったのです。
なので、ちょっと勿体ないけど新しいのにした次第。
これが、まぁ塗りやすい。
ペネトレイトにも簡単に乗るし、オイルがスッと馴染んでキュッと引っかかる、本来のタピールの感触です。
革全体が潤って、小じわが取れた様。
潤ったおかげで、ヘタっとしたフォルムも立ち上がり、何というか全体にヌーンとした印象。どんな印象だよ。
しかし、オイルの消費期限は悩ましいモノです。
実は少し前にG-1にマスタングを入れたのですが、マスタングも新しくしました。
オイルはどうしても、乾燥したり劣化したりしますので、2年くらい、できれば1年くらいで使い切りたいのですが、よっぽどの量のブーツやら革ジャンを持ってない限り、多分無理です。
しかも革の世話に慣れれば慣れるほど、オイルアップの回数も減るし、一回に使う量も減るという傾向があるので尚更なのです。
複数人でオイルをシェアするようなことが出来れば、いつも新鮮なオイルが使えるのですがね。そういう仕組みが作れないモノかなぁ。
とりあえず、少しでも劣化を抑えるためにパラフィルムで密封して保存しましょう。
てことで
ではでは
ビールの注ぎ方
正解は無いね
ちょっと久しぶりの更新になりますが、話題は相変わらず酒です。
まずはビール。
先日蒲田で飲んだ際のビールの注ぎ方なんですが、グラスを水に漬けて、そのままざっと上げてタップから注ぐというもの。
意味は聴いたはずなのでが、忘れています。ま、作法は見ていたのでそれに従ったのがこちら。
バラストのボニートです。パイントを水に漬けて、上げた瞬間に注いでみました。
うん。二重盲検とかしている訳では無いので、これがどうのこうのという話は出来ないのですが、意外に綺麗に注げました。
かつ美味い。
といいますか、そもそものビールがエールではあるもの、味的にはラガー。しかも日本ラガーの美味しい味。
今後このビールが手に入ったら普通の拭き上げたビアグラスと比較してみましょう。
ま、そんな細かい話より、美味いモノは美味いのですが。
こっちは説明付不要で美味い。
と、明るいうちに飲むのは気持ちいいね。
てことで
ではでは
初めての酒器であり
苦い思い出でもあり
何はともあれこちらから。
お題はこのぐい呑み。
ほぼ30年前に購入した酒器、学生時代に初めて買った酒器です。
記憶を探ると、今は無き札幌五番館の地下。その頃日本酒を含めた酒の品ぞろえが良かったフロアで買ったはず。
ですが、バカなんで焼き締めの扱いなんて知るわけもなく、カビさせてしまったのです。
さすがにしまったと思い、何度も煮沸して臭いとかは無くなったのですが、カビた部分の色合いが変ってしまい、何となくの後ろめたさから、棚の奥にしまってました。
これを、先日台所を整理した時に再発見し、改めてWebでカビの落とし方なんかを調べたところ、焼き直しなりをしない限りは元には戻らないらしい。
ですが、共通して書いてあったのは、カビたからといって捨てちゃダメ、それも含めて使えというモノ。
確かに、革と一緒で、傷や汚れも味になるのでしょう。カビは別物ですが。
実際は数十年ぶりに煮沸して、たわしでゴシゴシするとずいぶん綺麗になったから使おうと思ったのです。この年月で、カビも地も枯れたのかも。
酒は、長野、志賀泉酒造の一滴二滴。
しかし、こうやって写真で撮ると、三層の酒器だったのですね。高台と椀の部分が違う土なのは見て分かっていたのですが、椀の部分も二層になってるのは写真に撮って初めて分かりました。
酒に戻って、冷では苦みと少しのフルーツ感。温度が上がると濃くなるかなと思いきや、ちょっと上がったところではかなり鋭い味。そこから更に上がると濃い旨味。変化の大きい酒で面白い。
更に酒器に戻ると、結局今の酒器集めは、30年ぶりの趣味であり、ガンガン使いつつしっかりお手入れってのも、この酒器で失敗した経験が奥底にあったのかな、なんて考えたり。
ま、全ての先輩としてこの酒器も常用にしましょう。そして更に枯れさせましょう。
てことで
ではでは
春の酒
桜見てないけど
最近出不精になって、敢えて桜を見に行くようなことはしていないのですが、せめて気分だけでも春を感じたいなってことで、こちら。
以前ご紹介した川崎駅の日本酒店で購入した、越後鶴亀、はるのさけです。
気のせいなんでしょうが、桜っぽい味。爽やかな酸味と穏やかな甘みの淡麗です。花見酒にはピッタリでしょう。
桜っぽく見えるのは、瓶が薄い桜色をしているからかも。
酒器はヒョットコ片口に焼き締めぐい呑み。酒が明るいので、敢えて抑え目な色の器で、でも愉しい形のものを。
久し振りの昼間酒なので、液面の反射を撮りたいなとPEN/ULTRON F1.7の開放でも撮ってみました。
12-100のM.ZUIKOは万能ですが、マニュアルF1.7は撮影時の緊張感と、被写界深度の薄さがたまりません。
しかし、如何に出不精とはいえ、やはり桜の一つでも見にいかないとねとは思う酔っ払いでした。
てことで
ではでは
ショット
若しくは鈍器
先述の二人展のもう一つをご紹介。
西山芳浩さんのショットです。
型グラスなので形は基本的に同じなのですが、冷えるときに出来る独特の模様が一品一品毎に違います。
底が厚くて無骨。日本酒でも使えますが、やはり色付きの蒸留酒が似合う形です。
口元が丸く仕上げられているので、口当たりは意外に優しかったりします。
七角形という、なかなか見ない形ですが、コレ握ってみるとしっくりくるのです。
まぁ、ショットグラスをこんなにガっと握ることは無いでしょうが、冷凍庫に入れたバーボンやジンなんかを温度を上げつつ飲むときにはいいかも。若しくは鈍器。
ちなみにこの時のバーボンはターキーの8年、101プルーフ、1リットルですが、最近の妙にお高いバーボンが増えた中、目下これが一番バーボンらしい味と値段では無いかと。いや、これでも高いのですが。
ショットでも、ソーダでも万能です。
てことで
ではでは
漆器を愉しむ
しかも楽
前の記事でご紹介した器の展示会。ここで購入した器をようやく使います。
蝶野秀紀さんの拭き漆の漆器。木材は栃です。
杢が綺麗に出ていて、一目で気に入ってしまいました。
方向を変えると、また違った風景が楽しめます。
こんな風に面取り木地の漆器は始めて見たってことで、思わず転がしてしまいます。
こんな方向や。
こんな方向に。
木製ではあるモノの、シャープな面取りと杢のせいで金属的な雰囲気があります。と、思って持ってみるとものすごく軽いってのが、漆器の面白いところ。
各面は敢えて仕上げを変えていて、ステンレスで言うところの、ヘアライン仕上げや鏡面仕上げになっています。漆器は単調というか、シンプルな美しさを訴求するものが多い気がしますが、こちらは変化を訴求していて興味深い。
底には工房の銘が入っています。息吹木の吹かな。
ちなみに、この器は轆轤引きの器より少しお高いのですが、作ってみたら予想よりも手間がかかって、一つ仕上げるのに普通の轆轤引きよりもはるかに時間が掛かるのが理由とのこと。そりゃそうでしょう。
光の方向を変えてみます。内側は丸くくりぬかれていて、ここにも杢が見えます。
お盆のように2次元に広がった杢も綺麗ですが、3次元で色々な方向から楽しめる杢も面白い。
下に敷いている盆も栃の拭き漆なのですが、材と仕上げの違いでずいぶんと風景が違うモノです。
と、眺めているばかりではしょうがない。酒器は酒を入れてなんぼということでこちら。
ほとんどシルエットになってしまいましたが、二年前くらいに手に入れた西山さんのガラス器に合わせてみました。美味そう。
西山さんのガラス器は改めてブログを検索すると、今回購入したモノを含めて4つ目のようです。
図らずも橋村大作さん、橋村野美知さん、井上美樹さんの器に匹敵する数になってました。
酒は広島三輪酒造さんの神雷。
味の方向性がどうこうよりも、まず美味い。今のところ今年一です。
酒米は八反錦。
吞口は薄い甘みを感じ、口当たりは柔らかくスイスイいけます。少し温度が上がってくると、グラニュー糖的な甘さと少しの苦さを感じ、酸味はほぼ無し。味は濃い方かと思いますが、変な重さも無く、最初に戻って美味い。
あ、最後にサブタイの楽ってところですが、漆器は取り扱いがとても楽なのです。私も以前は何となく高価で手入れとか難しいのかなと思っていたのですが、実際使ってみると、丈夫だし冷熱どちらも使えるし、洗剤も使える。値段も手ごろなモノからピンキリ。
もちろん手荒く扱うモノではないですが、そこは、ガラスでも焼き物でも金属でも一緒。
焼き締めの器に比べればはるかに楽です。
更に、落として欠けても修理ができますし、経年で変化しても塗り直しができます。敢えて塗り直さない方の方が多いようですが。
てことで、漆器は見た目にも実用的にも良いモノですよという変な締めで。
ではでは