秋の味わい
ひやおろし
秋も深まってきたこの季節、味わうのはやはりひやおろしです。
といいつつ、まずはビールから。
BeachwoodのLBC IPAです。ラベルに書いてあるまんまです。
青草系でHopの苦みしっかりというお手本のIPAです。アルコールも高めでスッキリとした味わい。
Beachwoodのビールは始めてだと思うのですが、最近Hazyなのが多かったのでこういう透き通ったビールは久しぶり。そろそろHazyブームも落ち着いたのかな。
続いて本命ひやおろし。
菊姫の純米ひやおろしです。酒器は自分の持っている中で一番好みの備前コンビです。
ひやおろしらしく、ぱっと華やかな香りではなく、米を醸した良い香りが立ち上ります。
アルコールの高さもあってかなりシャープな口当たりですが、芳醇な米の味わいがあります。
開けたては上記の写真のように冷でしたが、徐々に温度を上げるにつれ麹の良い香りとバランスの取れた酸味がうま味を増していきます。
日本酒をワインに例えるのはあまり好まないのですが、温度変化と空気に触れて変わる味わいは同じ醸造酒ならではのもの。特にひやおろしのような酒は冷酒一辺倒で飲むより、一度冷蔵庫から出して開けたら戻さずに味の変化を楽しむのが好みです。
てことで、秋ならではの酒第一弾でした。
ではでは
ビンテージに酔った夜
外のみの醍醐味
やはり家で自分で手に入れられる酒には限界があるし、貴重な酒なら誰かと感想を交わしながら飲みたいのです。
ならばバーということで、一期一会で出会った酒をご紹介。
まずはこちら。
マディラ酒です。
ちょっと見難いので、こちらをどうぞ。
1880年。140年前の酒です。
これまで色んな酒を飲んできましたがダントツで最古です。BLANDY'S MADEIRAS VERDELHO SOLERA 1880なのかな?
ビンテージにビビりながら口をつけてみましたが、なんというかものすごく美味いマディラです。
ワインとかの超ビンテージにありがちな、味や香りが別の方向に変化するのではなく、しっかりとしたマディラの味。
チョコレートの様な香ばしさ、ブドウの香りと酸味がしっかりと、いや濃縮されて鼻と舌を襲ってきます。ですが、マディラとしてのバランスは崩れていない。脳裏にガッツリと刻み込まれるような味です。22%のアルコール感もしっかり保っています。
液色も曇りなくマディラは半永久的に持つってのもあながち間違いでは無いのではと思わせます。ただ、口開けだったので、バーテンダーさんもかなり苦労してコルクを開けていましたね。
こういう世界遺産モノの酒を飲めるのもバーの面白さです。
続いてバーボン。
60年代のハーパーです。
昔のバーボンは甘さだけではなく、キリっとした辛さとアルコール感があるのですが、これはその典型の様な味です。
以前に飲んだオールドクローの古酒も同じような方向でした。
現在でもそういう方向で作っているバーボンはあるのですが、ボディが薄くなってスッキリし過ぎてるのが多い印象です。そこが年月の重みなのかもしれません。
てことで、先にも書きましたがこういう酒は一期一会。しかも外飲みの機会が減った今なら、財布の薄さをちょっと忘れて楽しみたいなと。
ではでは
定番で美味い
2本
遡りながら酒の紹介をするシリーズ。今回は22/8/30です。年まで書いたのは去年まで遡る可能性があるから。
この日はビールからの日本酒と私の中の王道を行ったみたいで、まずはこちら。
定番Left handのIPA。過去にもご紹介したかもしれませんが、The IPAって感じで美味い。
当時のメモを見ても、「ガツンとした苦さとシトラス、お手本のIPA」とだけ書いてあり、今の頭の中の印象と同じですね。
からの日本酒はこちら。
米の香りが心地よい一本。甘めで酸味もほとんど感じませんが、べたっとした重さもなくスイスイ系の日本酒です。
複数の品種と書いてますが、今調べてみると、掛米が出羽燦々。麹米が山田錦。四段が愛山らしいですね。
メモを見ると「最近こういうスイスイ系の酒が多いのでたまにはヒネた重い酒も飲みたいね」とあります。確かにね。
とはいえ好みの味です。
酒器は金属ですが、夏場は涼しげな金属器もしくはガラス器の出番が増えます。本音的には手入れが楽だからという面もありますが。
てことで、今回は定番かつ安定の2本をご紹介でした。
ではでは
2000円台のブルゴーニュ その3
タイトル詐欺
良い音楽を聴くと酒が進むのですが、今回は2本とも色んな意味でタイトル詐欺です。
まずはこちら。
まずイタリアワインということでフランスすらブルゴーニュでもない。でも2000円台ってことでギリ許してほしい一本。
イタリア、カンティーナ・トラミンのゲヴェルツトラミネール 2020です。
ゲヴェルツが飲みたいなということで選んだものですが、これがThe ゲヴェルツって感じで非常に美味いのです。
色はかなり黄色。口開けはエルダーフラワーの様な花の香りとちょっと控えめなスパイス感。
ワインには珍しく、口開け時のバランスが美味いのですが、その後あえて白だけど温度を上げると花の香りがバラ方向に変化してこれがまた美味い一本です。
続いてこちら。
こちらは正真正銘ブルゴーニュ ピノ。ですがお値段が3180円とちょっとはみ出しました。円安の今なのでこれも許して欲しい一本。
ものはブルゴーニュ・ルージュ シャルム・ド・テ 2013 ドメーヌ ティエリー・モルテです。
久しぶりに10年近い時間を置いたビンテージ。
色は枯れた茶色が乗ってきています。写真では分かり難いですがグラスに注いだ時から期待が高まります。
味は開けたてはゴムタイヤ感が強い。長熟に耐えられる系のピノに共通する傾向です。この辺の表現は個人の感想になってしまいますが、長熟に耐えられる良いピノを早めに開けると私の感想はゴムタイヤやセメダイン感なのです。
これが3000円台前半で飲めるのは良いドメーヌです。
空気に触れて温度が少し上がるとどんどん複雑な味になっていきます。何故かチーズクラッカー的な味も乗ってくるのが面白い。
てことで、しばらくAudio系の話が多かったですが、音楽と酒は最高の友ということで酒の写真も溜まってます。ただ、どこまでご紹介したのかが分からなくなったのでまずは新しい方から順番に記事にする予定です。
ではでは
2000円台のブルゴーニュ その2
変化球
掲題のその1を挙げてからしばらく経ってしまいましたが、その2にして変化球です。
こちら
ボジョレーです。シャトーカンボンの2019。ドメーヌ マルセル ラピエール。ブルゴーニュワインであることは間違いないのでタイトル詐欺ではありません。
どうしてもヌーヴォーのイメージが強く、色物扱いされがちなボジョレーですが普通のボジョレーは普通に美味いのです。
このマルセル ラピエールは酸味が強めですが全体としてフルーティなバランスが取れています、何よりヌーヴォーにありがちな生臭みは全くありません。エチケットもシンプルで良いですね。
もう一度書きますがガメイ・ボジョレーは美味いのです。
タンニンも適度で開けた時から味が整っています。その分長期熟成には向かないのかも知れませんが普段飲みのワインとしてはぴったりです。
ついでにもう一本。
この日は体の調子が良かったらしくもう一本空けていたようです。
お馴染みジュラのプールサール。ドメーヌ ド モンブルジュ 2017です。
飲んだ時のメモを見返すと、プールサールとしては味がはっきりしている。多少ピノに似ているがピノに似ているのが良いならピノを飲めばいいじゃん。プールサールの良さは独特の青さと甘さ、と書いてます。
なんかメモにまでひねくれた書き方してるなーとあらためて感じた次第。
てことで
ではでは
カオスなラベル
味は素直
久しぶりの王道ルートでビールから日本酒へ。この一本で日本酒の冷蔵庫備蓄は無くなりました。また仕入れないと。
こちらです。
文字の多さとウネウネしたラベルでカオスなことになってますが、栄光富士のMAGMA、原始乃胎動、純米大吟醸です。
ラベルのウネウネに合わせて、グラスもウネウネにしてみました。
栓を開けた瞬間から香る吟醸香、味も香りのイメージ通り甘さメインのフルーティ。マスカット、ライチ、リンゴって感じでしょうか。
ただ、甘いには甘いのですが少しのガス感と合わさり嫌なべとつきはありません。
これは飲み易くて、お店で呑んだらべろんべろんになりそうな危険性を感じます。
普段あんまり香りの強い酒は好まず、大吟醸は選ばないことが多いのですが、これは香りと味のバランスが良く、呑んでよかったと思える一本です。
でも何でこれを買ったかは思い出せません。
てことで、次の日本酒はなんにしよう、というか上げてない写真も整理しないとなと思いながら久しぶりの晴れ空をのぞむ夕方でした。
ではでは
原材料に特徴のあるビール
国内外2本
最近ちょっとだけビールから離れていたのですが、離れていた分美味さもひとしお。そんな中、本日は少し変わったビールをご紹介。
まずはこちら
ラベルでは何と書いてあるか良く分からないのですが、STILLWATER ARTISANALのPixacaoというIPAです。
一応アメリカのBreweryみたいなのですが、色んなところとコラボしまくっているので実態があるのかどうか良く分かりません。もしかするとミッケラーのようなファントムなのかも。
これも、ブラジルのMorada Cia Etílica Breweryとのコラボのようです。
味はしっかりとした苦みと香りのIPA。缶を開けた瞬間からフルーティなHopが香ります。見た目はかなりHazy。
じゃあタイトルは何かと言いますとこちら。
タピオカとココナッツが入っているのです。
正直これを見てから開けたので、予想としては甘さメインなのかなと思いましたが、実際は前述の通りゴリゴリのIPA。後味にちょっと変わった風味があるかな程度だったのですが、ゆっくり飲んで少し温度が上がるとココナッツの香りというか滑らかさを強く感じるお味でした。タピオカはちょっとわからないかな。これ系のビールはキンキンよりもちょっと温度上げ目の方が良いのかも知れませんね。
続いてこちら。
これは飲んだ時に写真を撮り忘れたので缶のみのご紹介になりますが、奥多摩VERTEREのSapidaです。
これも前述のPixacaoと同様オーソドックスなIPA。方向性は青草系で日本の醸造所としてはかなり本格的な苦さと美味さに感心しました。
おや?と思ったのは原材料。
敢えて粗糖が書いてあるのです。
実際の規制上粗糖の使用を書く必要があるのかどうかわからないし、発酵補助で入れているのかも知れませんが、敢えて書いているということは何かしら味に影響があるのかと思ったら、こちらもゴリのIPA。
二酸化炭素まで書いているのは醸造者さんのポリシーなのかも知れません。
てことで、結局両方オーソドックスなIPAで美味い2本でした。ちょっと面白系も期待してたんですけどね。
ではでは